後継者難による倒産件数状況調査
2021年1月~5月の「後継者難」を起因とした倒産は150件となり、前年比10.7%減となりました。件数は減ったものの倒産全体の構成比は5.9%となり、構成比は増加傾向になっています。
「後継者難」による倒産150件のうち、79件が経営者の死亡によるもので、全体の52.6%と大きな割合を占めています。
また、経営者に体調不良による倒産件数は45件となり、死亡とあわせると合計で124件となり、後継者難による倒産のなんと82.6%は経営者の健康問題が原因となっています。
経営者の高齢化が進んでいる中、慢性的な人材不足で後継者が育っていない企業が多く、経営者の死亡や体調不良に直面する前に、後継者の育成が求められます。
後継者育成には10年はかかると言われ、経営者の勇退時期から逆算していくと50代半ばには、後継者育成に着手しないといけません。
50代半ばの経営者と言えば、第一線で活躍できる脂ののった時期ではありますが、この時期に将来を見据えた後継者育成に着手できるかが、経営者の評価のポイントとなり、企業の価値の拡大と言えると思います。